居場所を求めていた私は、あやかしに攫われることを選んだ――。癒やしの異能を持つ、美しく孤独な乙女・結。捨て子として村へとやってきた結は、閉鎖的な村において異質な存在だった。世は日照りが続き、国も民の生活も荒れ果てるばかり…。先の見えない不安の捌け口を求めていた村人たちの標的となった結。怪しげな術を使うことから、あやかしなのではないかと疑われ、不作を招く根源であると決めつけられる始末。挙句の果てに幽閉の身とされてしまう。生きる希望を奪われ、独り囚われ続けるしかない結。絶望の淵に立つ彼女の前に現れた、美しく黒い影とは――?(41P)(この作品はウェブ・マガジン:Love Jossie Vol.137に収録されています。重複購入にご注意ください。)