いまを時めく”天使のピアニスト”寒河江蓮太郎は、高岡麻衣のかつての恋人・神崎奏だった。奏は、頭を打った拍子に、失っていた数年間の記憶を取り戻したのだ。その時、かつて奏を溺愛し、束縛もしていた母・しのぶは、高岡麻衣と伯父・小澤一馬が関わった事件で人知れず亡き者となっていた。一部始終を奏に告白しようとする麻衣。一方の一馬は、蓮太郎のパトロン・寒河江ゆり子が一連の真相を掴んだのではないかと恐れ、ゆり子を事故に見せかけて殺害した。それを知った奏は、一馬に絶望という名の復讐を誓うのだった。