蟹工船はオレたちの命を燃料にして飛んでいる――。すべての海が蒸発し、巨大化した水棲生物が “空流”を泳ぐ世界。「蟹工船」の底辺労働者たちは日々、国家の威信をかけた巨大蟹漁に身を投じている。孤児院でともに育った親友の柊を悪逆監督・九条に殺された流伽。「生きて船を降りる」という柊との約束を果たすため、命を懸けて蟹漁に出掛ける中、謎の青年・悠浬と出会うが…?そして、雲の上に住む上流階級の学生・田嶋が蟹工船に現れたことで船内では新たな理不尽が始まる――。プロレタリア文学の傑作「蟹工船」を大胆SFリメイク。現代社会にも通ずる闇を深く抉る究極のエンターテインメント、第2巻!