極度のスランプにもがき苦しみながらも、QT(クオリファイングトーナメント)でツアー復帰の足掛かりをつかみつつある坂本遼。いよいよファイナルQTへと駒を進め、かつて世界のトップで活躍していた地力を発揮し、上位をキープしていた。しかし、そこに立ちはだかったのは、マスコミから大きな注目を集めていたルーキー・松任谷仁だった。周囲から「天才」と言われるほどの実力を持ち、ファイナルQTでもバーディを量産していたジンだったが、妙に遼のプレーを意識し、直接的にも遼を挑発し始める。それはジンが小さいころに遼とはただならぬ“因縁”があったから。予期せぬ“再会”と、徐々にエスカレートする挑発に、遼の心はかき乱されていく……。