「お前の頭が俺でいっぱいになるように、甘い夢に沈めてあげる」 ◆ ―――帝都某日。世間は、大怪盗『夢鏡』の話題で持ち切りだった。なんでも、彼は変装名人で貴族ばかりを狙うのだという。そんななか、名門・松林家のご令嬢、芳詩絵(よしえ)のもとに縁談の話が舞い込む。お相手は、有明伯爵と名乗る美丈夫。お転婆娘な芳詩絵は、突然の見知らぬ男性との結婚に憂鬱気味だったが、出会ってすぐに彼に心惹かれていき……。ところが、≪彼≫の正体はまさかの――!? おまけに、≪彼≫の真の目的は家宝ではなく――!? ◆ 心もカラダも奪いに現れる、美形怪盗との波乱の溺愛バトル!