あの時、14歳になったばかりの私――。自分を“モデル”にした少女像を突然発表されたことから、紫の中でしだいに鮮やかになる“先生”との記憶。湧き上がる怒り。友人の茜は紫に寄り添い、中学生の頃のような親密な時間を取り戻すが、その直後「少女像」の波紋が広がり始める。傷つきながらも「全部忘れて終わらせたい」と願ったはずの紫だが……。一方、紫の願いを拒絶した彫刻家・今井とその妻・紅子は何を思うのか。それは本当に“恋”だったのか、“芸術”はどこまで許されるのか――。各メディアで話題騒然! 創作と性加害をめぐる問題作。