自殺を考えるほど、陰惨な家庭事情に苦しめられていたナッキーの教え子、珠里亜(じゅりあ)。彼女の凍てついた心を溶かすことができたのは、すぐそこにある友情だった……。痛みを分け合おうとする友人たちの力を得て、珠里亜は封印してきた「忌まわしい記憶」に立ち向かう。担任教師のナッキーは、彼女の姿に、自らの「失われた時間」を重ねて想いを馳せるのだが……。「家族とは何か」を問う珠里亜編、感動のクライマックス。