育児放棄気味の母の帰りを待っていた少年・明神湊(みようじんみなと)小5は妹・渚(なぎさ)の誕生日の前日に久しぶりに母と再会する。母に誘われ遊園地を訪れ子供たち二人だけで観覧車に乗り込む。奇しくも同じ観覧車の他のゴンドラには強盗殺人事件を起こした黒松(偽名)が居た。落雷が落ち気を失った湊が目を覚まして見たのは見知らぬ女性の死体と窓に映る知らない自分。『僕だけがいない街』の三部けいが放つ究極の入れ替わりサスペンス。第3巻は犯罪者・黒松、裏社会での通称「首折り」として扱われる湊はある男達から殺人の依頼を受ける。警察と暴力団の双方に追われる今の身で断ることは死を意味する。ギリギリまで追い詰められた彼が下した決断とは?一方、小学生の姿になった黒松は湊の人生の乗っ取りを企むが子供とはいえ別人になりすます困難に直面する。妹やクラスメート、二人が住むアパートの1階に住み兄妹の姉代わりとなっていた双葉も湊の変化に違和感を抱き始める。