島の王ガモウの屋敷に連れて来られた葵を出迎えたのは、ガモウの妻のうちのひとり、大矢野桐花だった。自らも「流されてきた人間」だという桐花の口から語られる、島に漂着した人間の運命――それは葵の想像を絶する過酷なものだった。一方、洞窟の奥で「何か」を見た高崎は別の場所へ移ることを強行するが、夜雨と満潮の影響で道を見誤る。さくらの体調が悪化したことを受け、朝まで岩陰で雨風をしのがざるを得なかった一行が昇ってきた陽の下に見たのは、岩礁に打ち上げられた一艘の救命ボートだった――積み重ねられてきた暴虐の歴史を裁ける者はあるのか――時そのものが判決を下すのか。生きようとする意志が互いの運命を絡め合う、トライバル・サバイバル・ストーリー!