東日本新人王決勝戦、第3ラウンド。序盤から全力で打ち合ってきたひろしと時雄は、リング中央で額を密着させたまま動かなくなった。だがふたりは、彼らの精神世界の中で対峙していた。時雄が自分に対して恐怖を抱いていることを感じ取ったひろしは、勝利を確信するが…!?死力の限りを尽くし、ボクシングを超えた次元で闘い続けるひろしと時雄。勝利の女神が微笑むのは、果たして…? ボクシングを通して闘うことの意味、生きることの意味にまで迫った意欲作、ここに完結。